この前彼女から、どこか出かけないかと相談された。

2人ともまだ今年は海に行けてないという話になり、行くことになった。

都心にある海とは違い、青くきれいな海。

まだ温かいとはいえ、水は冷たいから海には入れないけど、気分だけでも十分楽しめる。

靴を脱いで、波打ち際ではしゃぐ彼女はすごく楽しそうで、こっちまで笑顔になる。

ひとしきり波と遊んだ後、砂で城を作りたいという彼女の提案で作ることになったが、素手だけではいろいろと限界があり、何とも言えないような砂山が出来上がった。

気が付くと夕暮れになり、あたりには人気がなくなっていた。遊び疲れた僕らは堤防に腰掛け、休憩することにした。

誰もいない海辺で、2人で座って、景色を見ながらお互いの好きな音楽の話をする。

まさか僕にこんな日が来るなんて思っていなかった。ずっとこのままでいられたら…

でも今はこの瞬間を忘れないように、心の中にしまっておこうと思う。

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この小説は銀じゃけ様によって書かれました。